国立図書館
国立図書館は、国や国に関する機関によって設置・運営される図書館を指します。日本では、国立図書館として国立国会図書館があります。外国では、アメリカの米国議会図書館や、イギリスの大英図書館が国立図書館です。
日本の国立図書館
日本の国立図書館は国立国会図書館ですが、広い意味で国が運営するすべての図書館を国立図書館と呼ぶことがあります。 その場合、議会図書館、国立公文書図書館、官公庁や国立大学の図書館など、国が設置運営する図書館が該当します。
国立図書館の定義
ユネスコの定義では、国立図書館の主要な機能を次のように定義しています。
- 納本制度によって出版物を受け入れ、
国で出版された本を網羅的に収集・保存する図書館 - 収集した資料を利用してすべての出版物の情報を
載せた全国書誌を作成出版する - 国内のすべての図書館をネットワークして
全国の書誌・目録情報を編成・提供する
上記の定義から、国立国会図書館では、国内で出版・流通した資料を収集してコレクションして保存するとともに、利用者の要求に応じてその資料を提供します。納本制度というのは、国内で発行された出版物を国立国会図書館に納入させる制度です。この制度によって、国や行政の出版物、民間企業の発行した出版物が国立国会図書館に集まってきます。
納本制度に該当する出版物は、図書、小冊子、逐次刊行物、楽譜、地図、パッケージ系電子出版物です。 この制度によって受け入れた出版物の目録を蓄積し全国書誌と呼ばれる国のすべての書誌情報(書名、著者名、出版社など)を網羅したものを作成します。
国立図書館と他の図書館の違い
国立図書館は、「図書館の図書館」という役割を持っています。納本制度によって国内で出版されたすべての本があるため、公共図書館などで手に入らない資料を提供します。また、図書館からの質問を受け付けます。それ以外にも、国を代表する図書館として、図書館の国際協力の窓口の役割もあります。